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ケーススタディ(演習)について②

前回の続きの記事です。


先日、お客様と人材アセスメントのスペックについてお話をさせていただいているときにご質問をいただきました。


「このグループディスカッションのケーススタディ、難易度が低いのでは?」

「反対にこのインバスケット演習のケーススタディ、難易度が高過ぎるのでは?」


ご質問の意図としては以下の通りでした。


「グループディスカッションは難易度が低く、思考力が低くてもリーダーシップを発揮することが可能となり、評価が曖昧になるのでは?」


「インバスケット演習は難易度が高く、受講者から不満の声が上がるのでは?」


以前から、お客様からこのようなご質問をいただきますが、相手がお客様だけにお答えに困るケースも多々あります。


グループディスカッションについては、その演習で重点的に評価するコンピテンシーが「対人」「資質」となりますので、逆に思考力の高低に影響を受けないようシンプルな構造のケーススタディを使用するほうが理に適っており、当然、シンプルな構造のケーススタディで実施すべきです。


インバスケット演習については、お客様が難易度を測る基準、これは様々であり、あるインバスケット演習のケーススタディであっても、ある人は難易度が高い、ある人は難易度が低いとお考えになるので、その対応にはかなり苦労が強いられます。


ただ、「受講者からの不満は絶対に避けたい」がそのお客様の背景にあったので、その旨、承知の上で受講者の方に無難にご説明することでご納得いただきました。


他、以前には「部長昇格の人材アセスメントでインバスケット演習の役割がマネージャーなのはおかしい」「部下面談演習の設定で、当社の場合、年上の部下は制度上いないのでケースを変更してほしい」など、多方面からご質問をいただいた経験もあります。


お客様のニーズに誠実に対応していくことがビジネスの基本ですが、人材アセスメントの場合、「人材アセスメントの目的と対象者」「使用するコンピテンシーと当該を評価するための演習(具体的なコンテンツではなく)」「演習名を織り込んだカリキュラム」が重要項目であり、ケーススタディ(演習)の具体的なコンテンツは枝葉に過ぎず、反対にこの付近はベンダーに任せてしまったほうが案件が円滑に進みます。


一方、この付近まで詳細確認を行われてしまうベンダーの場合、いろいろな観点でお客様から「口を出すべき」と判断されてしまっている可能性があるのかもしれませんね。


弊社も十分に注意してまいります…。










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