2日間~3日間で実施される人材アセスメント、昇進昇格アセスメントの場合、通常であれば受講者の方に対して担当アセッサーから直接(口頭で)、フィードバックが行われます。
また、直接のフィードバックが難しい1日間の日程の場合はフィードバックレポートといった形式で実施されます。
このフィードバックについては、受講者の皆さんの納得を高めるためとされていますが、何を納得していただくか曖昧なまま実施されていることがほとんどです。
コンサルティングファームの提案書を見ても、営業担当者の四方山話を聞いても抽象的な文言で煙に・・・といった次第です。
そこで何回かに分けて「受講者に対するフィードバック」について考えていきたいと思います。まずはその歴史的背景(?)から・・・。
このフィードバック(アセッサーが受講者に対して人材アセスメントの結果を口頭で伝える。時間は約30分間程度)の実施ですが、約25年前、人材アセスメント業界では冒険的であり、革新的であるとされていました。
その頃の業界、「人材アセスメントの結果は内密にされるべきであり、それを同時並行的に受講者に伝えるなんて」とする考えが主流であったからです。
ただし、この考え、実は人材アセスメントを運営する側の逃げ口上に近いものであり、「評価のプロセスが牧歌的なので、受講者に評価結果を開示すると反発反論が・・・」が本音のところでした。
しかし、試しに実施してみると、受講者の反応は肯定的であり前向きで、想定していたよりも反発反論が少なく、逆に受講者の支持も多く集まりました。これを契機として受講者に対するフィードバックが一般的になりました。
一方、フィードバックが一般的になるにつれ、受講者や人事部門からのクレームも増してきました。
①アセッサーが良いことばかり言って参考にならない
②評価結果を明確に言わない
③評価結果に至るプロセスを具体的に言わない
④今後、どうしていくべきかのアドバイスがない
このクレーム内容、受講者の納得を高めるという目的からすると、反対のものになっています。
なぜ、このようなクレーム内容が発生するのか?
私たち人材アセスメントの運営側はどうすべきか?
次回、引き続き考えていきたいと思います。
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